2022年6月24日金曜日

Vol.28 バイリンガル育児とひと括りにしても

 2才半を過ぎてからミニモニの寝言が英語なことに気がついた。

そうか、この子の第一言語は英語で固まりつつあるんだなと思いならが、その昔、英語を一生懸命勉強していた私にとって、英語を話している夢をみることや寝言は、そこまで自分の脳に英語を叩き込めたのかとご褒美のように嬉しかった事を思い出した。


バイリンガル育児。


ひと括りに言っても、それはかなり個々それぞれにペースもやり方も言語比率もバラバラで、子供の素質まで合わさると、これという王道な正しい行い方も分からない。


ミニモニの場合、英語が第一言語で日本語が第二言語。


1才の頃は私も気をつけてなるべく日本語でと積極的に話しかけていたけれど、彼女が私の保育園の私の受け持つクラスに本格的に入園してからはそれも難しくなってきてしまった。というのも、他のクラスの園児たちに私は英語で話しているので、ミニモニもあれ?ママ英語喋れるんじゃん!という理解に。


更に言えば、この1年で私も少しバイリンガル育児に迷いが生まれてしまっている。


例えば、保育園の隣のクラスの4・5才児の英語力をみていると、とにかく言語能力の基準が高い。子供達の中には物事を論理だてて自分の主張を訴える。ディベートもお手の物な園児達が多く、自信に満ち溢れている。

それならば、今は第一言語の英語に集中させたほうが良いのではないかと思い始め・・・

けれど、周りの特に日本人のママさんたちからはもったいない!と言う声も。確かにそうでもある。私だってミニモニに日本語は忘れて欲しくない。なので、今でも日本語の絵本は一緒に読むし、ミニモニも日本語の歌を楽しく聴いて歌ったりしている。

ちょっとしたオノマトペ用語や相槌なども日本語。簡単な日本語なら聞き取れる。返事はほぼ英語だけれど理解力は付いてきていると思う。当たり前だけれど、日本語が第一言語の2才半の子供のそれと比べると格段に差はある。

そもそも、私はなぜミニモニに日本語を忘れて欲しくないのか。その問いを探求すると、親のエゴも多少はあるとして、やはりミニモニのアイデンティティには日本人が入っている。その部分を誇りに思う・・・とまではいかなくとも、愛して欲しいし、それが自信に強みに成って欲しいと願うからなのかも知れない。


言語は文化。


これは、私が英語学習を長年するうえで身に染みて感じてきたこと。言葉を知る事は、文化を知る事に直結する。


でも、どう舵を切っていいものか・・・と悶々としていた時に、ふと、東洋経済のキャリア相談で「帰国子女はどう生きるべきですか?」という記事を読んだ。

その返答されていた方のアドバイスに私は衝撃が走った。

以下、その返答の一部を抜粋します。

【まずは結論から言います、日本語を勉強しましょう。正しい日本語を正確に使う習慣をつけましょう。~中略~文中で「てにをは」が重複している箇所が見受けられます。文章を書いたら必ず見直しましょう。】

なぜ、こんな細かいことやニュアンスを気にするかと言えば、メインの思考を司る言語がしっかりしていなければ、深く考えることができないからです。質問者の方は母国語が英語なのかもしれませんが、もしも日本語であれば母国語を大切に扱いましょう。「帰国子女だから日本語(母国語)が少しおかしくて」と言う人に、マザーマーケット(日本)で丁寧な仕事はできませんし、複雑なビジネススキームに関する議事録も任せられません。


どうしてこんな当たり前のことに気づけなかったのだろう!


私自身もバイリンガル。けれど第一言語は圧倒的に日本語。それは勿論、日々の思考も、本の読むことも、書くことも日本語のほうが強く、物事を探求する力を日本語で身につけてきた。そして、その深さこそが私のアイデンティティを作っているとも言える。


中途半端に圧をかけ、2つの言語を同時進行で50:50に進めてゆくよりは、母国語を極めることをサポートしつつ、第二言語は楽しくをモットーに学んでゆければよいのではないだろうか。


因みに、私が英語が好きになったきっかけは、母に連れて通わせて貰った英語教室で外国人教師と歌を歌ったり、ゲームをしたり、そこから洋画や洋楽に興味を持ち、この人達はインタビューでなんていっているのだろう?歌詞の和訳や英語の字幕なしで理解したい!というモチベーションからだった。


私もまだまだバイリンガル育児に関しては初心者。この考え方が正しいのかも分からない。完全に模索中。でもそれでよいと思う。ミニモニの性格や言語との相性もある。一緒に歩んで行ければいと思う。舵を取るときはミニモニと一緒。


唯一、私の母親が英語が話せないので、そこだけがちょっと残念かなと思っていたけれど、私の母親は母親で「別に日本語喋れなくてもいいじゃない!英語で暮らしているんだから!そんなこと心配しない方が良いわよ。」と思い切り前向きに背中を押してくれたので、少し心も軽くなった。


育児に悩みは尽きないけれど、私と言う人間も母親として成長させてくれている。


それ以前に、ちゃんと日本語英語に関わらず、ミニモニとコミュニケーションをする時間、絵本を読む時間、遊ぶ時間もちゃんと取ってあげないと。そこからだわ。


長くなりましたが、読んでくれてありがとうございます。



2022年6月18日土曜日

Vol.27 死ななかったけれど心が死にかけた

 元気に再スタートを切ったと思えたのにいきなり2週間空きました。

というのも、長女ミニモニがおそらく彼女史上最悪の風邪を引いてしまって、

もうとにかく大変でした。

ミニモニは喉が腫れて声がかすれるところから始まり、止まらない、そしてだんだんタンがからむようなイヤな咳。ついには発熱…が4日も続き可哀想な状態に。

(因みにコロナではありませんでした。)

ふつう母親なら「変わってあげたい・・・」なんて思うのかも知れませんが、

私の場合は「いや、絶対に変わりたくない!健康であり続けてこの子を治さなくては!」と必死に風邪菌防御の日々。

更に言えば、まだまだ小さい生後2ヶ月の次女プチモニもいるので、

健康維持を最優先で生きていました。

保育園も1週間以上休ませることになったので、

家事育児もちろん何処に行くにも2人連れてなので神経張り詰めての日常生活。

とくに買出し時の駐車場とか怖かった・・・車があちこち行き交う空間でプチモニを降ろしてベビーカーに乗せ、乗せたベビーカーに気を配りつつ、ミニモニを降ろして手を掴み・・・その状態でどっちもグズられると無性に泣きたくなってしまったり。

そんな時は、早くいい思い出だったわと懐かしく思える位まで一気にタイムリープしたくなりました。本気で。


2人目の妊活中~妊娠時期にかけてよくふと

「2人目の授乳生活できっと睡眠時間取れない上に1人目が病気になったりしたら私死んでしまうのではないだろうか・・・」と

そこが唯一の不安だなあ。なんて思っていましたが、

現実を目の前にして挑まざるおえなくなったこの状況。結果論から言うと、こうしてブログにも書けているので死にませんでした(苦笑いも込めて。)

今現在、ようやくミニモニも咳が残る程度で、夜もしっかり寝てくれているし、保育園にもようやく復帰できています。そしてこのタイミングでプチモニも長く寝てくれるようになってきたので、夜通し寝てくれる日も近いのではと期待しているところ。

そう。死ななかった。

けれど、少し怖い事が起きて。

一時期、疲労が限界に達したようだったのですが、勿論、育児を休む事はできず。どうやら私、無意識に「疲れた」「眠い」という感情をどこかで遮断したようで、

夜中にふと搾乳をしながら、

ーあれ?なんかここ数日、なんにも感じられないぞ。楽しいとか美味しいとか。笑顔を作って1日をこなしていても、心が育児が空洞化してしまっている。。。

ヤバい。

この時点で自分を顧みることができたのは良かった。ちょっと自分のオカシイな。に気づけた事。ここで気づかなかったらきっと私は鬱に成ってしまっていたと思う。


そこからはとにかく必死で好きな本や漫画や音楽や食べ物や、とにかく「心に響くもの」を追いかけて行ったのですが、唯一私の心を引き上げてくれたのが、なぜか、


浦沢直樹作品 漫画 「MONSTER」でした。

 


読んだことの無い方にお伝えすると、

これは前向きな感情を探し求めて辿り着く作品ではなく、むしろ真逆・・・

読んでいると「絶望」や「混沌」、

更に言えば「殺人鬼」「虐待」なんてゆうキーワード溢れる物語なのですが、

なぜか私の心に響いてくれて。

私はようやく私を取り戻す事ができたのでした。

おそらくその混沌とした絶望的な物語から光が差して

生きる強さや、心の重さをしっかり感じられる作品だったからかもしれません。



全18巻、読了した時、私は母としてまた強くなっていましたよ。

来週からはまた穏やかな日々が戻ってくることを願って。。。


2022年6月2日木曜日

Vol.26 【心機一転】2人目産んで戻りました。


お久しぶりです。

そして初めましての方は初めまして。

一年以上の空白を経て2人目を出産して再び書くことに戻ってきました。

6月は色々新しいこと始めるキャンペーン中なのでいつまで続くか分かりませんが、とりあえず、タイピング慣らしも兼ねて書き連ねてゆこうと思います。お付き合いくださいませ。

ヘッダーが令和元年ベビ産みましたってなっているけれど、今年が令和4年とか本気で驚いている。海外に住んでいると本当に年号を使わないので、ふとした瞬間に書く機会があるとタイムリープしたような感覚に陥る。こうしてPCでタイプする分には問題ないけれど、やっぱり日本語を実際に手で書くと漢字も言い回しもまぁ出てこない出てこない。。。


そんなことは置いておいて


この空白の期間中にワタクシ2人の娘のママに進化しました。これにも本当に長い道のりがあったのですが、経過をすっとばして公言させて頂くと


2人の娘の母って最高。


次女(以下はプチモニと呼ばせて頂きます。)は先日2ヶ月になったばかりなので、まだまだ夜中の授乳はもちろんまだまだ新生児育児なので、私も絶賛寝不足中ですし長女(こちらは引き続きミニモニと呼びますね)は絶賛イヤイヤ期真っ盛りなので、なにがそう「最高!」とさせているのかは分からないのですが、なんだろう。私のお腹から出てきたあの眩い2つのエネルギーの塊をそれぞれ両手に抱えると自分史上最高に満たされた気分になるんですよね。そして根拠無く、自分最強!とも思えてきます。


以前、保育園のママさんで、その方もお子さんが2人いらっしゃるのだけれど、子供のお迎え時の雑談で「ねぇモニカ先生、」と始まり


ー子供ってこの世で一番美しい呪いだと思いません?


と言われてゾワゾワっとしたことを覚えている。正にその通りだと思ったから。どんなに日論困憊にされようが万年寝不足イライラ、ホルモン急上昇急降下、白髪増える髪抜けるわ、とにかく自分の時間が取れないわと不満を言えばとめどないのに、いざ、一人の時間が奇跡的に取れると、人との会話は娘たちのことだし、娘たちのことが気になってしょうがないし、なんなら早くお迎えに行ってしまったりして・・・


これを「愛」と呼ばずして何と呼ぼう?


愛は美しい呪い。呪いをかけた魔女は他でもない私自身。この呪いから解放された時、私に見える景色はどんなものだろう。長く続く子育ての中で「母」という意味が自分なりの答えが見えてくるのだろうか。とりあえず今分かることは、私はまだよーぃドン!くらいの場所にいることだろうか。


これからも「母になる」日々をマイペースに綴ってゆきたい。

読んでくれてありがとう。